ISHIMOTO Sustainable Architecture 2021 WINTER
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※1冬夏既存体育館既存体育館既存武道場既存武道場肥田川肥田川中学校既存校舎棟中学校既存校舎棟小学校新校棟小学校新校棟多目的棟多目的棟岡尾 憲一エンジニアリング部門環境G2017年 作品選集2016年 中部建築賞2016年 グッドデザイン賞建築主:土岐市立濃南小学校所在地: 岐阜県土岐市 主要用途:小学校設計-意匠:高橋政志、宮野一志、吉川淳子、山田寛構造:吉村桂機械:岡尾憲一電気:伊藤友一敷地面積:15,832 ㎡建築面積:1,616 ㎡延床面積:2,345 ㎡構造:W 造・一部S 造階数:地上2 階竣工:2015 年3 月山間に建つ木の学び舎の計画。中学校校舎とは川を挟んで向き合い、内外2つの橋でつながっている。普通教室は川の流れる中庭に沿って配置し、既存体育館は中学校と共用となっている。小規模校ならではの工夫により、講堂、図書館、音楽堂、ランチルーム、課外活動等の機能を多目的棟に集約し、新たな地域のコミュニティの中心となるホールを実現した。校舎棟と多目的棟は、機能により2棟に分けた木造とし、鉄骨造の渡り廊下棟で結ぶ構成である。多目的棟は地域で大切に育てられた学校林の桧丸太を柱として活用した。学校林の桧伐採13敷地は中学校校舎とグランドの間に河川が流れており、小学校校舎との間の自然の中庭を小中児童生徒の交流の場とし、環境的にも有効に活用することを考えました。宮野 一志設計部門建築G学校林の伐採には木育の一環として児童も一緒に立会いました。この木材は、今後の校舎の修繕・改修等にも活用でき、建物の長寿命化に対して、環境面での対策も可能です。多目的棟の柱は学校林の桧を自然の丸太形状で使用し、より木のぬくもりを感じられる内部空間としています。空間全体の明るさ感の検討を行い木の温かみのある明るい空間を実現すると共に、省エネルギー性を高めています。吉村 桂エンジニアリング部門構造G肥田川をはさんで中学校既存庁舎と向き合う 南東鳥瞰葉枯らし後、枝を払った丸太複層ガラス南東グラウンド冬は寒く夏は涼しい山間地の気候特性を考慮し、建物外皮の高断熱・日射制御・自然通風等建築的な省エネ手法により夏季の熱負荷を低減し、教室に冷房設備を必要としない計画にしました。夏の直射を遮る庇Low-E複層ガラスWS校長室FF式暖房器廊下桧丸太の列柱と屋根架構が美しい多目的棟内観地域の気候特性を生かした環境計画ファン屋根断熱・通気雨水利用川からの涼しい風CR相談室中学校雨水貯留槽肥田川北西学校林の温もりに包まれた学びの空間土岐市立濃南小学校

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