サンマリーンながの・リサイクルプラザ

長野県長野市 2017年

緑の丘に覆われた国内最大級の屋内プール

隣接するごみ焼却施設(建設中)の余熱温水を熱源として利用する、屋内レジャープールと集会場の複合施設である。建物全体を包む緑の丘が犀川や山々の連なる自然の景観に溶け込むように外観を形成した。敷地北側に広がる住宅地と焼却施設の間に緩衝緑地として公園が整備されることから、公園と連続する緑に覆われたランドスケープの建築を提案した。公園から弧を描いて伸びる遊歩道はそのまま施設のエントランスとなり、さらにその奥の河川敷の森へとつながる。緩やかなカーブ形状により導かれるアトリウムは、長野市産杉のルーバー天井や木目の表情が転写されたRC打放しの壁により自然な風合いに設えられており、トップライトから光が差し込む、公園の散策路のような空間となることを意図した。

プールを包む大屋根を柔らかな3次曲面として軒高を抑えることで、周辺への圧迫感を低減した。屋根架構は、逆三角形断面の一方向鉄骨トラスが単一の回転面に沿って配列される構成となっており、トラス形状の統一により製作・加工の合理化を図った。高温多湿かつ塩素を含んだ空気が充満する過酷な環境であることから、天井仕上は設けず、デリベントファンにより屋根架構付近の空気を常に動かし続ける空調計画とした。

プールエリアは25mプール、流水プール、造波プール、2本のスライダー、磯場の入江を模したキッズプールなど多様な機能を配置するため、湾曲した壁面により大空間を緩やかに分節した構成としている。展望ジャグジー、飲食可能なバルコニー状のテラス、滝、屋根架構からの落水機能(スコール)などの演出装置により、均質で平面的になりがちなプール空間に立体的な変化を持たせた。

所在地:
長野県長野市
構造:
RC造/一部S造
規模:
地上3階 地下1階
延床面積:
12,329m2
竣工:
2017年12月

2018年 長野市景観賞