中津川市立福岡小学校

  • 岐阜県中津川市
  • 2023年

子どもたちの原風景となる学び舎

中津川市立福岡小学校は人口減少に伴う4校の統合校として、隣接する中学校と共に地域再編の一角を担う小中一体校である。自然豊かな風景に寄り添い、地域木材をふんだんに活用した建築を通して、地域に寄与し、記憶に残る「子どもたちの原風景となる学び舎」を目指した。

校舎はこの地域で伐採・製材される一般流通材を活用するために、在来軸組工法を採用した。木材調達スキームの確率、さまざまな設計の工夫により、木材総使用量の96%を岐阜県材、そのうち65%に中津川市産材の活用を実現し、地域経済にも貢献している。

1枚の大屋根は周辺の豊かな山並みの稜線と調和し、子どもたちの活動をやさしく包み込む。大屋根の下に広がる内部空間は象徴的な4対の丸太や、一般製材(120角材)による2,730mmモジュールで構成され、小さなスケールが連続する学びの空間が広がっている。柱を囲んだり、寄りかかったり、中津川の「木」に子どもたちが寄り添い、建築とともに成長し、記憶に残る空間になればと想いを込めた。

所在地
岐阜県中津川市
構造
W造(在来軸組工法)/S造/RC造
規模
地上2階
延床面積
6,034m2
主な用途
小学校
竣工
2023年07月
撮影
株式会社川澄・小林研二写真事務所 日吉 祥太/三井 笑奈
備考

使用木材量:1,124m³ (構造材約980m³ )

2023年 木材利用優良施設等コンクール 文部科学大臣賞

2023年 AICA施工例コンテスト2023 優秀賞

主な実績