KFGビル

総合金融グループ「九州フィナンシャルグループ（KFG）」の本社ビルである。外観はグループのシンボルマークである「大樹」をデザインモチーフに、上層に向かって拡がる庇の影や、雁行するガラス面への空・緑等、周辺環境の映り込みにより、枝葉を伸ばす大樹のシルエットを表現している。
熊本特有の気候風土を最大限に活かし、眺望や開放感を確保しつつ、熱負荷を低減させるダブルスキンカーテンウォールや、エコボイドによる自然採光・自然通風など、五感で感じる快適性に配慮した自然エネルギー活用を計画した。総合エントランスホールは、熊本・鹿児島産杉材を用いた木格子と柔らかい間接光によって、来客を温かく迎える空間とした。各階にはスカイテラスやワーキング・コモンズを配置。多様で快適な内部空間に、緑や光、風といった屋外環境を融合させることで、より豊かなワークプレイスの創出を目指した。2回線受電＋72時間対応発電機による電力供給、制振構造の採用、徹底した浸水対策など、高いBCP性能を有し、また高度且つ柔軟なセキュリティを有するインテリジェントオフィスである。