2025年国際博覧会(大阪・関西万博)
シグネチャーパビリオン「いのちの未来」
- 大阪府大阪市
- 2024年
FUTURE OF LIFE 「いのちの未来」
生きたい「いのち」を自ら設計することが、人類の未来ではないだろうか?
2025年日本国際博覧会シグネチャーパビリオン「いのちの未来」石黒浩館。未来に向けて脈々とつながる「いのちの象徴」として水をテーマとした建物を設計した。水が建物上部から湧き出し、真黒なポリ塩化ビニールと炭素繊維メッシュ膜の二重構成としたカテナリー形状の外壁を伝って流れる。メッシュ膜に水が流れることで砕けた白い水泡が豊かな表情をつくりだし、生物の多様性を表象する「なぎさ」のような建築を表現した。ピロティー状の待ち列空間は水泡に囲まれた空間で、人、機械、光、風がまざりあう「いのち」を体感できる空間でもある。鉄骨造2階建、約2000㎡のパビリオンは、直径約10m、高さ制限を最大限生かした17mの円筒型のアンドロイドシアターを中心とした建築である。地震力をアンドロイドシアター壁である赤く鏡面塗装された鋼板耐震壁に負担させることで、ロングスパンで自由度の高い展示空間とした。デジタル技術により耐震壁・エントランスゲート等の自由形状のファブリケーションを実現した。来場者は「水のベール」をくぐりぬけアンドロイドと人間が共存するまだ見ぬ未来の世界を体験する。
- 所在地
- 大阪府大阪市
- 構造
- S造
- 規模
- 地上2階
- 延床面積
- 2,014m2
- 主な用途
- 博覧会施設
- 竣工
- 2024年10月
- 撮影
- 株式会社長谷工コーポレーション(写真1)