DENZAI 環境科学館・室蘭市図書館（愛称：えみらん）　

老朽化した既存の科学館・図書館の改築に際し、環境科学館と図書館を合築しひとつの複合施設とする計画。施設が今後50年使用されることを想定し、室蘭の気候・風土・文化にあった建物を建てることが重要だと考え、周辺環境との調和、室蘭の自然環境への適応を建物づくりの核として設計を行った。建物の構成としては１階に図書館、２階に環境科学館を配置しエントランスホールの吹抜けを介してそれぞれの活動が見え、新たな分野への興味・出会いを誘発する場所づくりを行った。静粛性が求められる図書館の開架閲覧室は、卵形の形状で矩形からはみ出して平屋で設けることで上階から音・振動が伝わらない断面構成としている。環境科学館は環境を勉強するための教材であるという側面があり、建物自体も環境教材と捉えて建物のいたるところを環境装置化し見せる化を行っている。