医療/福祉施設

  • 帝京大学医学部附属病院新館

  • 北見赤十字病院

  • 生駒市立病院

  • 松江市保健医療福祉ゾーン施設

  • 名古屋大学医学部附属病院 病棟・中央診療棟

先進の知見と技能を結集する

高度化・複雑化が進む医療・福祉分野においては、その施設整備にも相応の知見と技能が求められます。この状況を踏まえ、当社では、この分野の施設設計・監理を専門とする「医療・福祉グループ」を設置しています。
高品質の医療・福祉施設の提供を目指す、グループのコンセプトや取組みをご紹介します。

設計部門医療福祉グループ 九州オフィス 北添 浩史
設計部門医療福祉グループ 九州オフィス 田中 宏和
設計部門医療福祉グループ 大阪オフィス 北川 尚子
設計部門医療福祉グループ 大阪オフィス 松本 七海
設計部門医療福祉グループ 大阪オフィス 谷口 嘉彦
設計部門医療福祉グループ 大阪オフィス 森下 臨
設計部門医療福祉グループ 大阪オフィス 佐伯 嘉昭
設計部門医療福祉グループ 大阪オフィス 弓削 一平
設計部門医療福祉グループ 名古屋オフィス 中村 慎吾
設計部門医療福祉グループ 東京オフィス 三井 透江
設計部門医療福祉グループ 東京オフィス 小林 潤市
設計部門医療福祉グループ 東京オフィス 関根 光信
設計部門医療福祉グループ 札幌オフィス 工藤 直樹
設計部門医療福祉グループ 札幌オフィス 菊池 靖

CONCEPT

良い建築×医療・福祉

医療・福祉建築には医師、メディカルスタッフ、事務職員などの多種多様な職種のスタッフが関わっています。私たちは、こうした関係者の皆様の意見をお聞きしながら、皆様が納得いく形に集約していくことが大切であると考えています。一方で、実際に利用される患者さんやご家族の方などの目線で提案すること、弊社の多数の医療福祉施設の設計実績を生かした提案をすることも設計者の役割と考えています。 このように、医療・福祉建築を使う多様な方々の意見や想いを建築に十分反映することが、石本の目指す「良い建築」につながると考えています。

PHILOSOPHY

1. コミュニケーション × 医療・福祉

コミュニケーションを重視した設計手法

私たちが設計を行う上で最も大事にしていることは、関係者の皆様との「コミュニケーション」です。設計者が一方的に提案して進めるのではなく、関係者の皆様に寄り添いキャッチボールをしながら、想いや要望を形にします。
設計にあたっては、既存建物の使われ方調査を行い現状の課題を見つけ改善点を共有し、さらに他施設の見学や最新の病院・福祉施設の事例紹介等により、目指すべき建物の姿を皆様と共有します。また、BIM※1やVR※2などを用いて、建物の具体的なイメージが共有できる方法で打合せを行います。関係者の皆様との綿密なコミュニケーションにより、未来を見据えた使いやすい建物を一緒に作り上げていきたいと考えています。

※1 BIM:Building Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)の略です。BIMは、コンピュータ上に作成した建築立体モデルに、仕上げ、コスト、管理情報などの属性データを反映させたものです。
※2 VR:完成後の建物の立体モデルの中を、歩き回り疑似体験することができます。

  • VRを使った事例
  • BIMを使った設計事例
続きを読む

スタッフ間のコミュニケーション促進

設計にあたっては、スタッフ間のコミュニケーションの促進も重視しています。様々な職種のスタッフとの交流を促し、多職種連携を推進します。そのために、スタッフコモンズ(交流、休憩、カンファレンスの拠点)を外来、病棟など要所につくることで、スタッフアメニティの向上や、Well-being(ウェルビーイング) ※3にも配慮した、マグネットホスピタル※4を実現します。

※3 身体の健康状態が良好であるだけではなく、「肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態」の幸福を意味しています。
※4 看護師が働きがいを感じられ、看護師を惹きつけ高い定着率を維持している魅力的な病院を指します。

  • 古河赤十字病院のスタッフラウンジ
  • 古河赤十字病院

2. 環境 × 医療・福祉

病院建築は、24時間365日多大なエネルギーを消費する建物であり、特に環境に与える影響が大きいため、地球環境に配慮した機能が求められます。弊社の「環境統合技術」※5を用いてエネルギーの効率的な利用や自然エネルギーの活用により、ZEB認証※6やLEED認証※7の取得なども可能な、ライフサイクルコストを低減する病院をご提案します。

※5 石本独自の設計手法。建築物を環境との連続性の上に位置づけ、意匠・構造・環境設備セクションの垣根を越え、社内外の多様な専門領域の識者や技術者と柔軟に協働し、環境に適合した建築を具現化します。
※6 Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称。快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです。
※7 世界で広く利用されているビルト・エンバイロメント(建築や都市の環境)の環境性能評価システムです。

  • 荒尾市民病院
    ZEB Oriented:公立病院で全室個室の病院を実現。ZEB Orientedを取得し、一次エネルギーを省エネ基準値より38%削減しています。
  • 浅間南麓こもろ医療センター・小諸市庁舎
    住宅・建築物省CO2先導事業採択・脱炭素先行地域選定:建築物のパッシブ計画と省CO2設計のほか、建物間の熱融通、一括受電、下水熱利用熱源などにより都市の低炭素化を推進しています。
  • 平取町国民健康保険病院
    サスティナブル建築物先導事業(木造先導型)採択:病院の約半分を木造化(RCとのハイブリッド構造)しました。地元産の木材を使用し、地産地消に配慮、また木造化・木質化による療養環境の向上と治療効果も期待されます。
  • 松江市立病院
    医療福祉建築賞受賞:ランドスケープとの調和を考え、史跡公園である田和山のシルエットと調和した病院デザイン、周辺の自然を生かした癒しの環境を、敷地全体から感じることができるランドスケープを創ることを目指しました。

3. 未来 × 医療・福祉

未来の医療・福祉建築の創造

これからの医療・福祉環境は、人口減少、超高齢社会、新興感染症への対応、働き手の減少と働き方改革、想定外の自然災害、医療技術や機器の進歩、環境問題、工事費高騰、医療・福祉DXとAI、プライバシー配慮など、様々な課題があります。これまでの医療福祉建築の在り方の根本にかかわる課題も多く、未来に目を向けるべき時が来ていると考えています。それらの課題を解決し未来を創造することが、私たちの使命だと考えています。
これからの医療・福祉を取り巻く環境の変化に対応しつつ、柔軟性のある設計によって、未来の医療・福祉建築を皆さまと一緒に創造いたします。

安心して託して頂けるパートナー

弊社には、医業経営コンサルタントが在籍しており、豊富な医療・福祉施設の計画・設計監理の実績を活かし、ソフト・ハード両面からご提案を行います。企画・構想・計画提案から基本設計・実施設計・監理、そして竣工後のメンテンナンスまで一気通貫して、「ホームドクター」のように安心して託して頂けるパートナーになりたいと考えています。

4. コスト × 医療・福祉

予算内で高機能、高品質な建物の実現

建設業界の人手不足や働き方改革、さらには資材高騰、為替、紛争などの影響により建設工事費が高騰しており、予算内での建設が難しい時代になっています。 しかしコストを削減するために、医療・福祉機能の縮小や建物の質を下げることは良策ではありません。私たちは、機能や質を下げずにコストを縮減する方法を提案します。 例えば、整形でシンプルな建物形状とすることで外壁・屋根面積を削減することや、適切な室配置で廊下長さを最短化し共用面積を削減するなど、必要な機能を縮小せずに、コストを削減する方法を追求します。また、建設時に発生する掘削土量の削減や敷地内利用の工夫など、建物の質を下げずにコスト削減する方法を提案致します。

  • 古河赤十字病院
    建設工事で発生した掘削土を敷地内のマウンドに活用することで建設コストを削減するとともに、マウンドは近隣住宅地から駐車場の目隠しとしても機能します。面積効率の良い(コンパクトで廊下の短い)H形病棟により面積を縮減しています。
  • みとよ市民病院
    薄型免震装置、マットスラブの採用により掘削深さを低減し、掘削土量を削減しました。敷地内の既存水路部分の埋め戻しに、掘削土を利用しました。

発注方式の提案

計画予算で病院建て替えを実現するために、発注方式のご提案も行っています。発注方式の一つにECI方式があります。ECI方式とは、基本設計の完了段階で技術協力者(優先交渉権者:施工者)を選定する方式です。メリットは、実施設計段階で、施工者の技術協力を受けることで、VE※8によるコスト削減と工期短縮を両立できることです。さらに、実施設計に入る前にコストがほぼ確定できるため、従来型での入札時の不落や、それによる着工の遅れ等のリスクを軽減することもできます。弊社では、公立病院で3件、民間病院で2件の実績を有しており、これらの経験を活かして計画予算での建て替えを実現します。

※8 VEとは Value Engineering の略で価値工学を意味する。低コストで機能や価値を高めることを目的としています。

  • 荒尾市民病院
    施工者の技術力を活用し、柱を鉄筋コンクリート造、梁を鉄骨造としたハイブリッド構造とし、コスト、工期を削減しました。また敷地の高低差を利用した階構成で造成費用を軽減しました。
  • みとよ市民病院
    施工者の技術力を活用し、地下躯体ボリューム、掘削量を削減し、コストを縮減しました。

DESIGN STORY

デザインストーリー