宇徳本社ビル

港湾・物流・プラント事業を手掛ける企業の本社ビルである。計画地はみなとみらい21と関内の結節点に位置する。隣接街区と都市計画提案制度を活用し、地区全体の回遊性の向上を図り、都市を内的に拡張することを目指した。
外観および内観の一部に、地域の景観に調和するようなマテリアルを用いることで重厚感を表現している。前面の運河のさざ波をデザインモチーフにしたカーテンウォールを通して、横浜らしい眺望を最大限に享受できる本社ビルとした。
基準階は中央に執務エリア、その周囲にコミュニケーションスペースを配置。上下階をつなぐ開放的な階段は社員の「動き」を可視化し、オフィスを活性化する。
波型カーテンウォールは熱負荷を低減するほか、自動開閉機構により自然通風を促し、快適性の向上に寄与している。また、空冷式輻射空調を採用し、輻射パネルを反射板として柔らかな光環境を実現。外装照明とともに、温かみのある光が窓辺に灯るように設計することで、横浜の夜間景観に配慮した。各階のテラスは実用性の高い外部空間とし、中層オフィスだからこそできる開放的なワークプレイスを実現した。