全国信用組合会館
- 東京都中央区京橋
- 2019年
裏表のない建築
全国信用組合会館は京橋1丁目の都市再生特別地区の一角に位置する。主要幹線道路から一筋内側に入った場所にある計画地は4周道路に囲まれた単独街区である。周辺の高層建物群は計画地側に「裏」を向けて建っているため、どの通りにも正対し周辺の裏通りを表に変えてしまうような「裏表のない建築」となることを目指した。クライアントのアイデンティティである「信頼・信用」・「清廉さ」を表現する繊細で美しい立体格子の外観デザインは、外周の繊細な柱梁鉄骨とディテールを追求した大型セラミックタイル打込みGRCパネルによって実現されている。大型セラミックタイルをGRCに打込み外装に全面的に採用するのは本件が日本で初めてであり、設計施工段階においてはさまざまな検証とフィードバックによりエンジニアリングと融合したデザインとなった。また外殻構造により柱形のない自由な内部空間となり内側から見ても快適で裏のない空間を実現した。夜になると各柱前に設置された外構照明により光の立体格子が現れ、周辺の街並みに明かりを灯す存在となる。
- 所在地
- 東京都中央区京橋
- 構造
- S造/SRC造
- 規模
- 地上7階 地下1階
- 延床面積
- 9,248m2
- 主な用途
- オフィス
- 竣工
- 2019年07月
- 撮影
- 株式会社川澄・小林研二写真事務所
2021年 デザインアワード2021 非住宅部門 銅賞
2023年 グッドデザイン賞