魚沼市庁舎

  • 新潟県魚沼市
  • 2020年

魚沼の自然に抱かれた結の場としての庁舎

四季折々の表情を映す越後三山の山並みと里山の風景、各地域で繰り広げられてきた暮らしの営みは魚沼が持つ特有の個性である。地域の多様な価値・資源を活用し暮らしの豊かさを育むために、自然と人、人と人、行政と市民活動を結びつける「結の場としての庁舎」である。

■ 雪との共生を大切にする庁舎
豪雪地である魚沼の厳しい気候の中で育まれる「雪と共にある暮らし」を大切にした。建物は、凹凸がないことで除雪がしやすく、周囲の豊かな自然に寄り添う低層の建物である。

■ 軒下に連なる雁木テラス
庁舎の周囲に配された軒下空間は四季を通じた市民の活動スペースである。公園や公民館と連携して、集会・イベント・マーケット・カフェ・祭りなど、活き活きとした多彩な活動が展開される。市民のだれもが気軽に立ち寄ることができる、開かれた庁舎である。

■ 多様な活動を支えるフレキシブルな庁舎
機構改革など変わりゆく状況に追随できる、柱の無いひとつながりの大空間の執務エリアとした。

■ 空間の重ね使いによる協働と交流の場
庁舎の屋内外に、多世代の市民が利用できる協働と交流の場を配置した。

■ 魚沼を象徴する市松状の外観
庁舎の外観は、一つ一つの小さな壁が市松状に編み込まれるようにつくられている。これは行政と市民が協働し合い、互いに結び合うことを象徴するかたちである。市松状に配置した壁やサッシの割付を調整することで、周辺環境と調和のとれた室内環境を形成した。

所在地
新潟県魚沼市
構造
RC造/S造
規模
地上4階
延床面積
7,240m2
主な用途
役所庁舎
竣工
2020年03月
撮影
フォワードストローク
備考

JV:石本建築事務所・千葉学建築計画事務所設計協同体

総合・構造・環境:石本建築事務所
意匠:千葉学建築計画事務所

主な実績