大阪ろうさい病院

既存の病院機能を維持したまま限られたスペースでの現地建替えのため、コンパクトで機能的な平面・断面とし、既存病院跡地を利用した広い駐車場を確保した。1，2階には、エントランスホールの吹抜を中心に外来診療機能を集約し、救急・画像診断・内視鏡を隣接させ動線に配慮した。3階は、16室の手術室を持つ手術部門と集中治療部門・心臓血管撮影室を1フロアにまとめ、高度急性期医療を担う「High Volume Center（高度急性期医療を担う高難度手術の多数例を手術する施設）」として整備した。4～10階の病棟は、患者の見守りがしやすい病室に面したオープンカウンターとしたほか、患者とスタッフの動線を明確に分け、落ち着いた療養環境を確保している。外観デザインは、外来患者ラウンジを張り出させたファサード、バルコニー・庇による水平ラインの強調により、先進性と独自性を表現した。内装は堺にゆかりのある手拭柄、灯台などをモチーフとするなど、優しく分かりやすいデザインとした。