安田女子大学2号館
- 広島県広島市
- 2025年
ポート・アカデミア ~新たな学びの母港
安⽥⼥⼦⼤学に新設された理⼯学部の新校舎である。新校舎は「ポート・アカデミア」をコンセプトに「モノ(知識)やコト(実践)が集積する場」「⼈と⼈が出会い交流する場」「学んだ成果を発信する場」を重ね合わせ、新しい学びを⽣み出す拠点となることを⽬指した。ファサードは街やキャンパスに向かっておおらかに弧を描く形状と、帆船に見立てたユニットカーテンウォール(UCW)を組み合わせ、グラデーショナルな表情を形成。UCWには空や光を映し取る、反射性の高い素材を採⽤し、時間や天候により刻々と表情を変える、求⼼⼒を備えた景観を⽣み出している。
新校舎の「キャンパスのさまざまな位置から⾒える」という配置特性を活かし、視点に応じて見え方が変化するファサードとした。キャンパスの入口となる安東駅からは、ランドマークとしてリズミカルなアルミキャストパネル⾯が印象づけられ、またキャンパス内の芝⽣広場からは、ガラス越しに室内アクティビティが表出しキャンパス全体につながっていくことを意図している。このUCWは、環境シミュレーションにより導き出された、室内への⽇射負荷を抑えながら芝⽣広場側への視線のつながりを確保した最適な形状となっている。
アトリエや屋外のプラザ・創作広場と⼀体利⽤が可能なコモンズをはじめ、客席にもなるステージ(⼤階段)や大きな軒下のテラスなど、さまざまな交流や発信の場を校舎の中⼼に設けた。また、校舎を縦に貫くアトリウムは、3学科の学びや知が積層する「キャニオン」をコンセプトにデザイン。芝⽣広場側からの視線を受け止める⼿摺壁は、地層を想起させる凹凸の壁⾯とし、トップライトからの柔らかな⾃然光が当たることで、奥行きのある表情を⽣み出している。これからここで起こるさまざまな学びがこの新校舎にさらなる彩り・表情を与えていくことを期待している。
- 所在地
- 広島県広島市
- 構造
- S造
- 規模
- 地上6階
- 延床面積
- 15,166m2
- 主な用途
- 大学
- 竣工
- 2025年12月
- 撮影
- 株式会社川澄・小林研二写真事務所 中村 隆



