多気町松阪市学校組合立 多気中学校

  • 三重県多気郡多気町
  • 2020年

一直線の廊下(多気中街道)に生徒たちの活動があふれだす学校づくり

校舎の特徴のひとつは全長が128mあることである。機能的な動線計画により校舎の長さを感じさせない校舎を実現した。中央に特別教室棟と昇降口、両翼に各学年ユニットを配置して生徒動線をコンパクトにした。各学年ユニットから特別教室棟への距離は等しく、他学年を通ることのないシンプルな構成である。  多気町の学校の図書室には司書が配置され、全国でも先進的な活動が行われている。その図書室を学校の中心に配置し、それを囲うように特別教室を配置することで教科を超えた学びの連携を図る計画とした。図書室は吹抜けと階段を有する2層構成とし、1・2階の双方の学年ユニットから直接アプローチを可能とした。  多気町は伊勢本街道等の3つの街道が通過する交通の要地として発展し、蔵の街並みが今も残っている。蔵の特徴的な意匠的要素を校舎に取入れ、この地に親しみあるデザインとした。128mの直線廊下を多気中街道と位置づけ、その街道沿いに情報の蔵(特別教室)、学び舎(普通教室)を配置し、様々な活動が街道にあふれ、にぎわう姿をイメージした。

所在地
三重県多気郡多気町
構造
RC造/S造
規模
地上2階
延床面積
6,106m2
主な用途
中学校
竣工
2020年07月
撮影
株式会社ロココプロデュース 林 広明
備考

JV:石本・アスカ・村林 特定建築設計共同企業体

2021年 三重県建築賞 田村賞

2021年 日本サイン・デザイン協会賞(SDA賞)

主な実績