国立病院機構 北海道医療センター西館・
山の手支援学校・手稲養護学校三角山分校

  • 北海道札幌市
  • 2020年

障がい者自立支援とインクルーシブ社会形成への建築提案

北海道の道南、八雲町にあった国立病院機構の筋ジス・重心障がい者病棟を、道都札幌の北海道医療センター敷地内に移転新築したプロジェクトである。利用者は入院生活を送りながら特別支援学校に通学する生徒も含まれるため、もともと隣接していた北海道八雲養護学校も同時移転すると共に、更に北海道医療センターに隣接・接続していた札幌市立山の手養護学校も同時建替えとなる、合築の複合建築である。風致地区・高度地区の厳しい規制ゆえ敷地内に増築棟がおさまりきれず、道路向かいの職員駐車場用地も一部利用し公道上空通路で繋いで、西側へと延びる連結配置状の増築計画となった。敷地南に見える三角山や隣接公園の豊かな自然と、北側の都会的な市街地が見渡せる立地特性を生かした、開放的な建築計画とした。この開放的なつくりは、これまで地方で静かに療養生活を送っていた患者とその家族らが、積極的に社会に生活の場を開いていこう、という大きな社会的ムーブメントとしての、ひとつのインクルーシブデザインのあり方を模索する試みでもある。

所在地
北海道札幌市
構造
S造
規模
地上5階 地下1階
延床面積
17,801m2 (増築)
主な用途
病院
竣工
2020年05月
撮影
有限会社やまだ商会 金森 弘行
備考

病床数:  168床(増築)

主な実績